Imiloa, Hilo Attractions | Starlines
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ハワイアン・スターライン

 

伝統的航海術とスターライン

各季節に作られた4つのスターラインは、星座よりもずっと大きい星の家族のような概念です。今日の航海士が星々の配置を覚えるために編み出した、現代的な教育手法として知られています。 陸から遠く離れて大海を渡ろうとする者が増える中、伝統的航海術を伝授する方法として活用されています。

現代の航海用語としてハワイの星々の名前を取り入れることで、太平洋を航海してハワイにやってきた先住民と、その子孫の航海術や文化を呼び起こし、守り続けることにスターラインの本当の意義があります。

スターラインは夜空を4つ領域にわけ、それぞれ北から南に星々を結んで作られました。

航海士は夕暮れから夜明けまでに、4つのスターラインのうち3つを使って航海することになります。それぞれのスターラインに属する星々とそれらの相対位置を頭に入れ、たとえ雲がかかって見えなくなっても、どの星が頭上を通過するかを知っていなければなりません。

「ひしゃく」「背骨」「釣り針」「凧」というスターラインの名前は、ハワイに伝わる物語・信仰からつけられています。

 

4つのスターライン(星の家族)

 

ケカーオマカリイ Kekaomakali‘i (マカリイのひしゃく:冬のスターライン)

冬のスターライン、マカリイのひしゃく

マカリイとは、おうし座にあるプレアデス星団のハワイ名です。日本では「すばる」という名前で親しまれています。昔の航海士がこの星団をよく使っていましたし、現在の航海術でも使われています。またマカリイはかつて、ハワイの人々にとって大きな意味がありました。日没とともにこの星団が上ってくると、次の新月からマカヒキ祭りを始めたものです。マカヒキでは人々はゲームをしたり、競争を楽しんだり、納税を行ったりしました。冬のスターラインは、マカリイやオリオン座をとり囲むひしゃくのような形に、ぎょしゃのカペラからりゅうこつ座のカノープスまでつなぎます。

マカリイという名前は、ハワイ島コナの物語からきています。昔、コナの村に倹約家でいじわるな酋長がいました。ある日酋長が、人々や動物から食料を全て奪ってしまいました。没収した食料を網に入れた酋長は、荒々しく空に投げ上げました。すると網は星の集まり(星団)にひっかかり、ぶら下がってしまいました。人々や動物達は食べるものがなく、おなかがすいて喉も渇いて苦しみました。その時1匹のネズミが、「ボクが食料をとりもどしてくる」と名乗り出ました。小さなネズミは高い山にのぼり、そこから虹に飛び乗りました。ネズミはどんどん空高くのぼり、星団にからまっている網にたどり着きました。ネズミが網の底をかじると、たちまち食料は雨のように、いたるところに降り注ぎました。ネズミも一緒に落ち、ハワイ島最南端、カラエの岩に着地しました。今でもカラエの岩には、ネズミが着地した足跡が残っていると言われています。そして、網がひっかかった星団は、酋長の名前にちなんでマカリイと名付けられたそうです。

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カイヴィクアモオ Kaiwikuamo‘o (背骨:春のスターライン)

春のスターライン、背骨

「背骨」という名前のついたこの2つ目のスターラインは、北極星から南十字星までのびています。ハワイ語で星のことを「ホークー」といいますが、北極星には固定されて動かない星という意味の「ホークーパア」という名前がついています。北斗七星は「ナーヒク」と呼ばれていますが、七つという意味です。うしかい座のアルクトゥルスは「ホークーレア」と呼ばれています。幸せの星という意味です。ハワイの緯度ではホークーレアが天頂を通過します。南方から太平洋を北上する時、ホークーレアが天頂付近に来ると、ハワイに間もなく到着することを人々は知っていたのです。そのため、幸せの星という名前がつけられたのでしょう。

南十字星は太平洋を航海する際、緯度を知るために使われます。南十字星が南中して垂直に立っている時、ハワイの緯度では一番上の星ガクルックスと一番下の星アクルックスを結んだ長さと、アクルックスと水平線を結んだ長さが同じになります。しかし月の出ていない暗い夜に、南十字星を使って緯度を知るのは困難です。水平線の位置が正確にわからないからです。そのため南十字星は、「月に世話をされている」という意味で「ハナイアカマラマ」という名前がついています。

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マナイアカラニ Manaiakalani (マウイの釣り針:夏のスターライン)

夏のスターライン、マウイの釣り針

西洋でさそり座として知られるS字カーブの星の並びを、ハワイの人々は釣り針と見立てました。「マウイの釣り針」伝説で知られる、魔法の釣り針です。夏のスターラインは天の川に沿って、夏の大三角、いて座、そしてさそり座をつなぎます。夏の大三角は、ハワイでは「ナビゲーター(航海士)の三角」として知られています。「マウイの釣り針」伝説では、夏の大三角をつり糸、さそり座を釣り針、そしていて座を魚に見立てています。

ハワイにはこんな伝説がつたわっています。昔、半分神の血をひくマウイは魔法の釣り針を持っていました。魔法のカヌーも持っており、たった2回こぐだけで、島から島へと移動することができました。ある日マウイは、近くの島から1艘のカヌーが出発するのを見かけました。魔法のカヌーと違い、何度もこがないとすすまない様子を気の毒に思ったマウイは、ハワイ島・ヒロに住むおばあさんに相談しました。おばあさんは「マウイよ、みんなを助けておあげ。おまえの魔法の釣り針で島々をくっつけて、1つの大きな島にするのじゃ。ただし島を動かし終わるまで、決して振り返ってはいけないよ。」と助言しました。マウイは、ヒロからマウイ島まで2こぎで到着すると、釣り針を島にひっかけ、ハワイ島に向かってこぎ始めました。マウイ島はゆっくりゆっくりと動き始め、やがてハワイ島につながるところまで近づきました。その時マウイは、おばあさんの忠告を忘れて、思わず後ろを振り返ってしまいました。たちまち釣り針の魔法はとけ、マウイ島はもとの位置にもどってしまいました。釣り針に深くささっていたマウイ島の一部はヒロ湾に残り、モクロア島になったと言われています。モクロア島は地元で「ココナッツ・アイランド」という名前で知られています。 (「マウイの釣り針」伝説は、ハワイの中だけでも何通りかのお話があります。さらに、ポリネシア諸島やオーストラリア、ニュージーランドにも同様の話が伝わっています。)

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カルペアカヴェロ Kalupeakawelo (カヴェロの凧:秋のスターライン)

秋のスターライン、カヴェロの凧

4つ目のスターラインは、カウアイ島の有名な酋長・カヴェロの凧と名付けられました。凧は秋の四辺形(ペガススの四辺形)に相当します。そして凧の4つの頂点に輝く星々には、ハワイ諸島で有名な酋長の名前が付けられています:マノカラニポ(カウアイ島の酋長)、ケアヴェ(ハワイ島)、ピイラニ(マウイ島の酋長)、カクヒヘヴァ(オアフ島の酋長)。秋のスターラインは、凧の2つの辺を南北に伸ばします。北はカシオペヤ座とケフェウス座まで、南はエリダヌス座のアケルナル、みなみのうお座のフォーマルハウトや、ほうおう座、つる座の星までつなげます。

カヴェロにまつわる、こんな話がつたわっています。カヴェロがまだ幼かった頃のことです。ある日近所から歓声が聞こえ、カヴェロが空を見上げると、凧が高く上がっていました。カヴェロはすぐに自分の凧が欲しくなり、おねだりしました。数日後、自分の凧を手に入れたカヴェロは、友達のカウアホアのとなりで凧を上げました。そしてカウアホアの凧の横を行ったり来たりさせながら、からかい始めました。すぐに凧糸が絡まり、2つの凧はくるくる回りながらもつれ合いました。カウアホアの凧は、糸が切れ、遠くまで飛び、やがて森に落ちました。カヴェロは風のせいにしましたが、喧嘩にはなりませんでした。カヴェロの凧の方が長く空に上がり続けた様子を見ていた人々は、カヴェロのマナ(超自然的で神聖な力)がカウアホアよりも勝っていることを知りました。そしてカヴェロは、後に酋長になったと言われています。

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